愛犬の長生きと快適な生活をサポートするには、どのようなケアが必要かご存知ですか。ポメラニアンの健康維持と長寿のためには、人間と同じように適切なケアが必要です。
この記事では、ポメラニアンの寿命に関わるさまざまな要素と、健康で長生きするための実践的な方法を紹介します。記事を読めば、愛犬が健康に過ごすための知識が深まるので、より長く元気に過ごして欲しい飼い主さんはぜひ最後までご覧ください。
愛犬には長く元気に、そして幸せに暮らして欲しい。
ポメラニアンの平均寿命
ポメラニアンの平均寿命や、寿命を左右する要因について解説します。
小型犬の中で比較した寿命
小型犬の寿命は、一般的に10~15年です。ポメラニアンは長寿な犬種で、一般的には12~16年、中には20年近く生きるポメラニアンも存在します。
» 小型犬の平均寿命と長生きの秘訣
寿命の長さには遺伝的な要素も大きく影響し、長寿の家系から生まれたポメラニアンはより長生きする傾向があります。ただ、健康管理や適切なケアも寿命に大きく関わってくるため、適切な知識をつけた上で、日頃から愛犬をよく観察してあげることが重要です。
「寿命は遺伝の影響だからどうしようもない」と諦める必要はないということですね。
ポメラニアンの寿命を左右する要因
ポメラニアンの寿命は、さまざまな要因によって左右されます。健康に長生きするためには、以下のポイントを意識しましょう。
- 栄養と食事(ドッグフード選びを間違えない)
- 運動量(適度な運動をして筋肉をキープする)
- 定期的な体調チェック(日頃のお世話をしながら体をチェック)
- 生活環境(ストレスの少ない快適な環境を整える)
- 体重管理(肥満の防止)
- 安全な生活空間(事故や怪我の防止)
- 適切なお世話(ブラッシングや歯磨き)
- 年齢に合わせたケア(シニア期の特別な注意とサポート)
- 愛情深い飼育(ストレス軽減と精神面での健康)
- 遺伝的要因(犬種固有の健康問題)
上記のような要因を理解して適切に対応することで、ポメラニアンの長寿をサポートできます。
ポメラニアンが長生きするためにできること
ポメラニアンが長生きするためには、日常のお世話のやり方が重要です。特に意識すべきポイントは以下のとおりです。
- 適切な食事管理
- 定期的な運動と体重管理
- ストレス管理と環境作り
上記のようなお世話を継続的に行うことで、ポメラニアンの長生きをサポートできます。やっぱり愛犬には長く元気でいて欲しいものですよね。
愛犬との時間をより長く過ごすためにも、しっかりとしたお世話を心がけましょう。
以下からは具体的に私も実践しているお世話を紹介していきます。
適切な食事管理
適切な食事管理は本当に重要です。そして適切な食事管理として1番重要なことはドッグフード選び。
もちろん、
- その子の年齢
- 体重
- 普段の運動量
などによってご飯の量を調節してあげることも重要ですが、何よりも重要なのはドッグフード選びです。
なぜこんなにドッグフード選びが重要かというと、世に出回っているドッグフードは粗悪なものがめちゃくちゃ多いから。これに尽きます。
個人的な趣味で「犬の管理栄養士」という資格を取ってから分かったのですが、原材料や成分のバランスがめちゃくちゃな割に、良い値段がするドッグフードって本当に多いですよ。
- なんとなく評判が良さそうだから
- パッケージのデザインが良い感じだから
- 値段が安いから
こういうドッグフードの選び方をしている人は本当に、いや、「マジで」気をつけてください。
かくいう私もドッグフードについて勉強する前はこんな感じだったんですけどね。
「そうは言ってもドッグフードの基準なんてわかんないよ」という人は、例えば、
タンパク質15%以下、脂肪20%以上、粗繊維1%以下、灰分2%以下、水分8%以下、エネルギー(100gあたり)483kcal
という上の成分を見て、良いのか悪いのかわからない場合は一回ドッグフードについて勉強した方が良いかもしれません。
「そうは言っても勉強は正直苦手だし時間もないよー!」という人は「モグワン」か「おさかな」というドッグフードを選んでください。
この2つのドッグフードは原材料や成分バランスがかなり良いんです。日本で飼われている犬にも合っている成分バランスだと思います。
もちろん、この流れでドッグフードを紹介すると「結局ドッグフード買わせたいだけなんじゃないのー?」と思われても仕方ありません。なのでもし、怪しいと思うならこのサイトから買わなくても良いです。ご自身で「モグワン」と「おさかな」の販売ページに行って買ってください。
「愛犬には良いものを食べさせたい!」と思う人が、ちゃんと良いもの(ドッグフード)が与えられていることを願っています。
話が脱線してしまいましたが、適切な食事管理として、手作りご飯を作ってあげている人もいますが食べ物と栄養について知識があるなら大丈夫ですが、基本はやめておいた方が無難です。
理由は、難しいからです。
- 犬が食べられるもの、食べられないものを把握していて、
- 食べ物の栄養成分を完全に理解していて、
- 乾物換算ができる
という人は手作りご飯でも問題ないと思います。
乾物換算ってなに?
前提として、ドライフードの成分表は文字通り乾いた状態で計算されていますが、ウェットフードは文字通りウェットな状態(ぬれた状態)で計算されています。ただ、乾いた状態とぬれた状態では水分量が違うので正しい成分比較ができないんです。そこでウェットフードのような水分の多いご飯を乾物状態に直して計算するのが乾物換算です。「ウェットフードってタンパク質が10%くらいでやたら低いな」って思ったことありませんか?それは乾物換算されていない状態だからです。実際に乾物換算するとタンパク質が40%を超えていたなんてことはザラにあるので、そこを知らずに「ウェットフードはタンパク質が低いからたくさんあげないと!」と思ってたくさん与えてしまうと犬の体は壊れてしまうので本当に注意しなければいけないところです。
じゃあウェットフードは最初から乾物換算しといてくれよって話ですよね。
「自分も手作りご飯を作ってあげたい!」という人はまず勉強してください。
冷たい言い方なのは分かっていますし、せっかく愛情込めたご飯を作ろうと思っているのに、そこを止めるのは本当に申し訳ないです。ただ、気づかないうちに栄養が足りていない、または栄養バランスが悪い状態で、愛犬の体に悪影響になっていたら悲しすぎると思うんです。
「犬の手作りご飯の本を見てその通りに作るのはどうなの?」という意見もあるかと思いますが、これもかなりグレーなところで、
- ちゃんと成分バランスが考えられていて、乾物換算もちゃんとできている本もあれば、
- 成分がめちゃくちゃで犬の栄養基準を満たせていないレシピばかり紹介されている本
もあって、一概に手作りご飯の本なら安心とも言えないんです。
長くなって申し訳ですが、以上のように「適切な食事管理」は難しい上に落とし穴も多いので、「よくわからない」という人は「モグワン」か「おさかな」を与えてください。
全ての犬の合うとは言えませんが、高品質なドッグフードであることは自信持って言えます。
定期的な運動と体重管理
定期的な運動と体重管理は、
- 太り過ぎ
- 痩せ過ぎ
- 筋肉の維持
に必要不可欠です。
運動量はポメラニアンの年齢や体調に合わせて調整し、散歩や遊びを通じて適切な状態を維持しましょう。
我が家の愛犬は一時期散歩しようとしても歩いてくれなくなったことがあるので、もしそうなった時のために実際にやって効果があった対策を共有しておきます。
散歩で歩かない時の対処法
- 散歩コースを変えた(交通量の多い場所で散歩しない)
- 一定の場所まで歩いたらフードを1粒あげる
- 散歩の時間を変えた
- 散歩直前に少しだけ水分を与える
- 天気の悪い日は無理して散歩をしない
逆に散歩のさせ過ぎなどの過剰な運動は関節に負担がかかるので注意してください。
また、定期的な体重測定も重要な要素です。
ポメラニアンのおよその体重平均は一般的には1.9kg〜3.5kgだと言われていますが、我が家の愛犬やポメラニアンを飼っている人のSNSを見ていると、だいたい2.5kg〜4.2kgと一回り大きめな子が多い印象です。もちろん、私がSNSでチェックしている子にぽっちゃり体型が多いだけの可能性もありますが、それ以外にもキツネ顔とたぬき顔によっても若干体のサイズ感は異なることが多いです。
キツネ顔 | たぬき顔 |
体が大きめな子が多い | 体が小さめな子が多い |
できれば体重測定はこまめにして、いち早く愛犬の体調の変化に気づいてあげましょう。
ストレス管理と環境作り
ストレスはポメラニアンの寿命に大きな影響を与えます。ストレスをなるべく与えないためには、安心で、快適な生活環境を整えてあげることが必須です。
安心快適な生活環境の例
- 部屋の温度と湿度をキープする
- 静かな環境作り
- 急な段差のない環境にしてあげる
- 定期的に掃除する
- 愛犬がくつろげるスペースを複数作る
愛犬がくつろげるスペースも作ってあげるとより快適に暮らしていけますし、飼い主としても快適で気持ち良さそうな愛犬の姿に癒されること間違いなしです。
ポメラニアンはダブルコートでもふもふなので、見た目通り暑さに弱い特徴があります。夏場は絶対にエアコンを付けっぱなしにして、散歩は早朝に連れてあげましょう。
足が強くなく、特に歳をとってくるとちょっとした段差でもケガの要因になるので、
- 段差が急なところは犬用のステップを置いてあげたり、
- フローリングの上にはマットを敷いてあげる
などの工夫も重要です。
甘えん坊で飼い主のことが大好きな子も多いので、寂しく感じさせないように、スキンシップもたくさんとってあげるとよりストレスがたまりにくい暮らしができるでしょう。
シニア期のポメラニアンのケア
シニア期のポメラニアンは、若い頃よりもより一層シビアにお世話をしていかなければいけません。
以下の知識を把握して、お年寄りポメラニアンに優しく、適切なお世話を続けていきましょう。
- シニア期に出やすい症状に対応する
- 老化に伴う行動変化に対応する
- シニア期に必要なサポートを行う
シニア期に出やすい症状に対応する
シニア期のポメラニアンは、加齢に伴う健康上の問題に直面します。一般的には以下のような問題が起こりやすくなります。
- 関節の痛み
- 歯の問題
- 耳や目のトラブル
- 認知機能の低下
上記のような症状には、サプリメントの活用や毎日与えるご飯の見直し、定期的な体調チェックが効果的です。視力の低下には生活環境を調整し、消化機能のサポートには食事の調節をしましょう。
皮膚の乾燥や毛のトラブル対策として、今まで以上にブラッシングをゆっくり丁寧にやってあげたり、「ボディコンディションスコア」と呼ばれる触って愛犬の体型をチェックするといったこともやるのも良いでしょう。
シニア期になると運動量も落ちてくるので、どうしても散歩を嫌がるようならその日は休むといった感じで愛犬の様子を見ながらその日の運動を調節してください。
老化に伴う行動変化に対応する
老化に伴い、ポメラニアンの行動に変化が見られるのは自然なことです。行動の変化に気づいたら、その都度愛犬が快適に過ごせるよう対応してあげましょう。
日常生活での混乱や不安を感じやすくなったら、決まった時間に食事や散歩をするなど一定のルーティンを確立すると良いです。視聴覚の衰えには注意し、室内を安全で快適に整えましょう。夜間に不安を感じているようであれば、夜間照明を使うと安心感を与えられます。
認知機能の低下は時間と共に進行するので、大変ではありますが辛抱強く対応しましょう。トイレの失敗が多くなる子もいますが、その場合はトイレに行くよう頻繁に促してあげたり、トイレをしやすいタイミングでしっかりトイレに誘導してあげるなどの工夫も必要です。食欲の変化には与え方を変えて、ふやかしたり、犬用のふりかけをかけるといった対策が有効です。
犬も歳をとると不安を感じやすくなるので、飼い主がメンタル面もサポートしてあげると安心しやすいと思います。
シニア期に必要なサポートを行う
シニア期のポメラニアンは加齢により身体機能が衰えるため、変化に合わせたサポートが重要です。
- 食べ物を消化しやすくするためにふやかす
- 歯の健康維持のために歯磨き対策を徹底する
- 関節や骨を丈夫に保つためにサプリメントを使う
- 運動量を調整し、無理をさせ過ぎない
- ベッや毛布で寝床を柔らかくして快適な寝られるようにする
- ジェルマットやもふもふベッドを使って温度調節をポメラニアン自身でできるようにしておく
- 視力や聴力の低下によるトラブル防止の工夫をする
体も丈夫だった成犬期よりもさらに優しく丁寧なお世話を心がけましょう。
体調に関してのトラブルが増える分、お金も今までより多くかかることも増えてきます。
あらかじめ貯金をしておいたり、保険に入るなど、お金の対策も考えておきましょう。
まとめ
小型犬のポメラニアンは一般的に長寿な傾向がありますが、健康維持と長生きのためには成犬の頃よりもさらに丁寧なお世話が必須です。寿命に影響を与える要因は以下のとおりです。
- 遺伝的要素
- 生活環境
- 予防可能な体調面のトラブル対策
シニア期の場合は特に、日々の食事、運動、健康管理をしっかり行うことが、愛犬の健康維持に欠かせません。
今まで以上にお世話が大変になって、「しんどいな」と思う時もあるかもしれませんが、長く元気にいて欲しいからこそ、ここまでこの記事を読んでいると思います。その気持ちがあればきっと大丈夫だと思いますし、その気持ちはしっかり愛犬にも伝わっていると思います。
この記事が少しでも参考になっていれば幸いです。